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尾﨑眼科だより 日時計
日時計85号（令和6年7月1日発行）
| 『 (かれいおうはんへんせいしょう) |
加齢黄斑変性症とは、黄斑という眼の中の網膜（カメラで言えばフィルムにあたる部分）の中心部に傷ができる病気です。原因としては、遺伝的な素因をもとに、生活習慣（食事や喫煙）や高血圧、光刺激など長年の積み重ねにより発症します。 加齢黄斑変性症には、萎縮型と滲出(しんしゅつ)型があります。萎縮型は、黄斑部の細胞が徐々に萎縮していくものです。進行が非常に遅く、基本的には経過観察となります。滲出(しんしゅつ)型は黄斑部に未熟な血管が生えて出血したり、血管からの漏出、さらに網膜の下に液が溜まって、真ん中が見えにくくなります。進行が早く、急激に視力が低下してゆくことがあります。 《症状》 |
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《治療方法》 障害が黄斑という大事な部分に起こるため、視力への影響が大きい疾患です。加齢黄斑変性症には、脈絡膜新生血管の成長を活性化させるＶＥＧＦ（血管内皮増殖因子）という物質が関与しています。抗血管新生療法は、このＶＥＧＦの働きを抑える薬剤（アイリーア、ルセンティ ス（ラニビズマブ）など）を眼内に注射することにより新生血管の増殖や成長を抑制します。高価な注射薬です。効果は人によって違い、繰り返し継続して注射する必要もあります。 |
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| 加齢黄斑変性の予防 ●禁煙する 喫煙は血液中の酸化ストレスを増やし、加齢黄斑変性の背景にある炎症を引き起こすと考えられています。 ●食生活を見直す 抗酸化ストレスを減らすために、緑黄色野菜に多く含まれる抗酸化物質を多くとりましょう。「オキュバイト」などエビデンスのあるサプリメントの内服も検討して下さい。 |
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